こんにちは。tkgです。
今回は最近よく聞くオフショア投資について
実際に友人が契約した話と、
自身がセミナー参加で見た現状から
オフショア投資に潜む危険性について
説明していきます。
まず結論から
オフショア・オフショアと良く周りで聞いて、

儲かる投資あったよ!

知り合いにオフショア投資ってもの
勧められてどうなの??

うん。やめようね。
投資を知らない人に対して、
オフショア投資の話が多く、
セミナーで良かったよ!
友達が稼いでるけどどう?
って話が来るので、まずNISAやろうね。
と言ってます。
ではそもそもオフショア投資ってなんなの?
ってところを
最もオフショア投資で多い勧誘案件の
RL360°という商品を例に説明していきます。
オフショア投資とは?

ざっくり定義
「自国(日本)の金融・税制の枠外にある“タックスヘイブン(税制優遇地)”に口座や保険を作り、資産運用を行う行為」
有名なオフショアは
マン島・ケイマン諸島・香港・シンガポール
などに本社を置いてます。

詐欺だ!!!!
ということではなく、
海外では普通に投資されてる商品ですが、
投資もわからない
商品の仕組みもわからない
円ドルの仕組みもわからない
英語もわからない
となにもわからない人は
おススメできないです。
- 一定の金融規制を緩くし、
法人税・所得税を
ゼロまたは極低率に設定して
国外マネーを呼び込む地域。 - マン島(英国王室属領)は代表例で、
RL360°も本社をマン島に置く。 - 法人が置きたがるイメージが強いが、
個人向けにも生命保険や
ファンドラップの形で商品提供。
このため日本では税制0ですよ!
という呼び込みが多いです。
メリット
- 世界中のファンドにアクセス可
- 税制上の繰り延べ効果?
日本の投資信託のように、
オフショアも積立商品があって、
その商品群から取捨選択して
日本では買えないファンドも直接購入可能
税制上の繰り延べ効果
個々の効果はちょっと微妙ですが、

オフショアは税制優遇です!
の意味合いで税金0なのでお得!
と言ってますが、、、
そんなことないです!
会社自体は優遇されると思いますが、
個人投資に関しては意味ないです。
国内投信 | オフショア保険 |
---|---|
売却益・分配金時 20.3125%課税(NISAは0) | 内部で売却・分配金が 起きても課税は繰り延べ 売却時・引出し時は(5~55%) ※一時所得or雑所得扱い |
なんかよくわかりませんが、
日本で定期的に配当金出す場合や売却時
=約20%の課税されますね
しかし分配金も再投資しとけば
課税されず複利効果でますね!
しかもNISAならすべて0!です
オフショア投資は同じように
再投資形式なので、課税は0ですが、
売却時は一律約20%ではなく、
所得によって税率が変わってきます
一時所得の場合:(解約払戻金−払込保険料総額−50万円)÷2
また円に戻す手数料とかも掛かってくるので、
税金が0みたいなことはないです。
NISAが一番税制優遇が高いです。
デメリット
- 高コスト
- 法的トラブル救済が限定的
- IFA・直接投資のハードルが高い
- 為替リスク
コストは後述しますが、
なにかあったとしても、
金融庁管轄外で関与されないので、
直接英語等でやり取りしないといけない。
IFAとは?
簡単に言うと、仲介業者です。
日本でもアドバイザーとして
金融庁に登録されて活動してる会社もいます。保険代理店とかが一例です。
IFAは最良の商品を入れ替えたりして
顧客の利益を最大化するイメージです。
その分手数料がかかりますが。
今回のRL360°は
IFA経由でないと契約できません。
その際は海外(主に香港)のIFAと
契約しなければなりません。
基本的に英語なので、
全て自分で契約・管理しないといけません。
まず、情報がないので
IFAを見つけるところからです。
詐欺業者も多く、騙されるリスクも。
IFAが商品入れ替えをするので
IFAの成績に利益が左右されます。
また途中で逃げるとかなれば
かなりのリスクなので注意!
報告書も英語だし、指示自体も
現地やり取りできないとなので、
日本からのリスクは大きいです。
また日本の金融庁の登録・保護対象外で
違法で摘発されるリスクもあり。
為替リスクに関しては、
RL360°はポンド建なので、
円安・円高によっては解約時に
大きく損する場合もあります。
こういったよくわからなく、
リスクの方が大きいので
初心者は”やらない”方がいい。
NISA/iDeCoで
まずは非課税メリットと
低コスト投信を使った方が
安全・シンプルです。
RL360° Regular Savings Plan とは

では、よくオフショア投資で紹介される、
RL360°とはどういうものなのか見ていきます。
基本情報 | |
会社 | RL360 Insurance Company Ltd(マン島) |
商品タイプ | 積立保険 |
積立期間 | 5 〜 25年 |
通貨 | USD / GBP / EUR / JPY ほか7通貨 |
最低積立 | ドル:280ドル/月 日本円:3万1000円 |
投資先 | 約350本の外部ファンドを 自由選択 |
セミナーやSNSで
「利回り8%!インデックスより良い」
「世界中のファンドに小口投資可能」
と紹介されるケースが多い。
世界中に投資はオフショア投資だけに
かかわらないですが、
利回りはボーナスというものが関連してます。

え!?お得!!

これが条件厳しいんですよ。。
お得感のあるボーナスについて
配分率ボーナス
簡単に説明すると
毎月いっぱいお金入れてくれたら、
毎月のお金にちょっと上乗せしますよ!
ということです。
月額積立額 | 配分率 | 増加金額 | 上乗せ額 |
---|---|---|---|
31,000以上 | 100% | 31,000 | 0 |
85,250以上 | 101% | 86,102 | +852円 |
147,250以上 | 102% | 150,195 | +2,945円 |
やっとのボーナスが8万以上!?
なかなかにハードルが高いですね。。
月額8万もの大きい額を入れないといけない
+
上乗せ額も少しだけなので、
余裕がないと厳しいです。
ロイヤリティボーナス
簡単に説明すると
10年以上で満期まで積立し続けて
ありがとう!
なのでお金あげるよ!ということです。
満期期間 | 満期時評価額想定 | 増加金額 |
---|---|---|
10年 | 約433万 | 約10.8万 |
15年 | 約704万 | 約26.4万 |
20年 | 約1018万 | 約50.9万 |
25年 | 約1383万 | 約86.4万 |
(手数料・為替・ボーナス上乗せの再複利は考慮しない概算)
基本的に安定の3%利回りで計算してますが、
- 10 年契約:ボーナスは評価額の 2.5 %
(コスト 1 年分ほど) - 15 年契約:評価額比 3.8 % だが、
年 2.5〜3 % の維持コストと相殺しがち。 - 20 年・25 年契約:ようやく 5 %〜6 % 台
コストを超えたメリットが見え始める。
- ボーナスは「未納ゼロ」で満期まで
継続して初めて満額受取。 - 途中休止や解約があるとカウント年数が減り、受取金額が減る。
- 20 年以上の長期・高リターンが見込める場合でないと
ボーナスの実質効果は限定的です。
スターターボーナス
積立型商品では初期口座(初期ユニット)
というものがあります。
詳細は後述しますがボーナスは、
初期ユニットに加算されます。
簡単に説明すると
長く契約してくれてありがとう!
なのでお金あげるよ!ということです。
支払期間 | ボーナス乗数 (月額×何か月分) | ボーナス率 |
---|---|---|
10年未満 | 0か月分 | 0% |
10年~14年 | 1.5か月分 | 150% |
15年~19年 | 3.0か月分 | 300% |
20年~24年 | 4.5か月分 | 450% |
25年 | 6.0か月分 | 600% |
おお~と思いますが
最低積立金額=46,500円からです
例えば
月額5万・契約15年なら
5万×3ヵ月分=15万
が契約開始時に上乗せされます。
月額も想定以上に大きく、
契約年数も長期契約だと意味ない
ボーナスです。
- 満期まで続けないと意味がない。
- 5 年以内に解約すると没収
初期口座(初期ユニット)について

このような海外積立の保険商品には
初期口座というものがあります。
ここが仕組み上よくわからなくさせてる
原因で注意が必要です!
簡単に説明すると
契約時は一定期間積み立ててね!
(積立金は満期まで引き出せないよ!)※ロック期間
それが終わると自由にできる
口座になるよ!
ただ途中解約したらペナルティで、
ここの金額いっぱい没収するよ!

なんのために??
これは主に、手数料や
IFAへの報酬を前払として建替えるものです。
契約年数 | 初期口座期間(ロック期間) |
---|---|
5~9年 | 18か月 |
10〜18 年 | 18か月 |
19年 | 19か月 |
20年 | 20か月 |
21年 | 21か月 |
22年 | 22か月 |
23年 | 23か月 |
24年以上 | 24か月 |
最大で2年間がロック期間となります。
例えば、25年契約の場合は
初期口座は2年となります。
最低購入金額3万1000円の場合、
74万4000円
この金額は25年終わりまで手をつけれません。
2年後からは通常口座に移行し、
自由に扱える口座となります。

74万はなにもできず置いておくだけです。

手数料!?没収!?
手数料は後述しますが、
毎月0.5%(年6%)がずっと引かれます。
途中解約時の手数料
残り年数 | 解約手数料 | 残り年数 | 解約手数料 | 残り年数 | 解約手数料 |
---|---|---|---|---|---|
ロック期間中 | 100% | 16年 | 73.5 | 8年 | 48.5 |
23年 | 85.5% | 15年 | 71.5 | 7年 | 44 |
22年 | 82.5% | 14年 | 69 | 6年 | 39.5 |
21年 | 82.5 | 13年 | 66 | 5年 | 34 |
20年 | 81 | 12年 | 63 | 4年 | 28.5 |
19年 | 79.5 | 11年 | 60 | 3年 | 22 |
18年 | 77.5 | 10年 | 56.5 | 2年 | 15.5 |
17年 | 75.5 | 9年 | 52.5 | 1年 | 8 |
満期まで完走できないと、
かなりの金額没収されます(-_-;)
先ほどの事例で見ると、、
2年以内に解約=74万4000円没収
すべて没収
3年目で解約=63万6120円没収
のようにかなり高い解約手数料になります。
スターターボーナスの関係性
25年契約での
初期口座の関係性で見ると、
まずボーナスをもらうには、
4万6500円です。
契約開始時に27万9000円もらえます!
2年間の初期口座合計は
116万6000円
+ボーナスで
初期口座合計:144万5000円
となります。
スターターボーナスは
このように初期口座に加算ということです。
手数料について
ここまで商品紹介や仕組みを見てきましたが、
投資での最大重要部分の
手数料についてみていきます。
区分 | 手数料/月 | 頻度 |
---|---|---|
初期口座手数料 | 0.5%(年6%) | 初期口座の金額に対して 契約終了まで |
管理手数料 | 0.125%(年1.5%) | 資産全体に対して契約終了まで |
サービス手数料 | 円契約で1085円/月 ※インフレ率で増加 | 契約終了まで 積立停止中は×3倍に |
信託報酬・IFA報酬 | 0.25~0.375% (年率1~1.5%) | ※契約するIFAによって変わる 基本水準は1%くらい |
カード決済サーチャージ | +1 % (Amexのみ) | Amexのみ 入金額に対して負担 |
スポット入金手数料 | 7% | 積立金額以外にも、 一時的にスポットで購入する場合 投資額に対して負担 |
近年の投資信託でも
0.5%以下のものが多いですが、
RL360°の手数料は破格に高いですね。。
ここで、
以下の状況から年間コスト率を見ていきます。
月額31000円
年利3%・25年契約
年度 | 概算評価額(約) | 初期口座 比率 | 初期口座手数料 | 管理手数料 | サービス手数料 | 年間コスト率(約) |
1年目 | 37万 | 100% | 6% | 1.5% | 3.5% | 11% |
3年目 | 115万 | 65% | 3.9% | 1.5% | 1.1% | 6.5% |
5年目 | 202万 | 49% | 2.9% | 1.5% | 0.7% | 5.1% |
10年目 | 430万 | 30% | 1.8% | 1.5% | 0.3% | 3.6% |
15年目 | 700万 | 21% | 1.3% | 1.5% | 0.2% | 3% |
20年目 | 1020万 | 15% | 0.9% | 1.5% | 0.1% | 2.5% |
25年目 | 1380万 | 11% | 0.7% | 1.5% | 0.1% | 2.3% |
+
IFAなどの手数料など諸経費
初期口座手数料
初期口座金額のみに年6%手数料なので
資産全体からすると
手数料比率が下がっているイメージ
サービス手数料
定額なので総資産が
増えるにつれ比率がさがるということ。
年間コストは
1年目では4万ほどかかり、
25年目でも2.3%の高コストとなり、
それに加えて諸経費となると、
手数料で運用資金が
トントンになる場合も。
途中休止・引出し

現金ほしいので一部引き出したい

お金厳しいのでお休みしよう
ながーい契約となると、
状況によって休止や引き出ししたいですよね。
ここでも注意が必要!!
引出しは初期口座期間終わってから、
標準口座内で制限なく引出し可能。
ただ、当たり前のように
資産が減るので、複利効果や
ロイヤリティボーナスも減ります。。
途中休止は初期口座期間終わってから、
1回につき最長2年まで可能
*複数回休止しても合計で 2 年を超えなければ OK。
再開後に 5 年以上支払期間が残っていれば、
再度休止を申請可能。
手数料は通常通り発生
休止した年は
ロイヤリティボーナスの対象年数
サービス手数料が3倍に
休止はかなりのペナルティに。
サービス手数料は月で3255円
1年休止で約4万近くも取られます。
・余裕資金を確保で運用
休止中はコスト高騰・ロイヤルティ減少で “二重損”。
・引出しは最低額+αでまとめる
何度も引出すと手数料はかからなくても
複利効果とロイヤルティが目減り。
・休止 するくらいなら
減額 or 早期解約を試算
サービス料 3 倍が長期化すると
評価額が急減しかねない。
大きく利回り低下を招くので、
途中で止めない・引き出さないが
基本です。
危険ポイントと「最大利回り契約」
最低積立購入金額
3万1000円ではボーナスもなく、
手数料も高くなるなら意味ないです。
もしやるというなら、、
・ボーナスをすべてクリア
・満期まで絶対積立継続
・自身でIFA選定・管理
「月15万円・25年・
配分率102 %・IFA料0 %」
上記の契約が最大化の定石です。
月額 | 15万(14万7250円以上) | 配分率上乗せ+2% |
支払期間 | 最長25年 | スターター×6か月 ロイヤルティ6.25 % |
IFA報酬 | 0〜0.5 %へ削減 | ランニングコスト圧縮 |
ファンド選択 | 年利 6 %超 を期待できるもの | 手数料3 %を上回る 純リターン確保 |
休止・未納ゼロ | ロイヤルティ年数を 100 %カウント | ボーナス最大化 |
途中引出しゼロ | 複利の打撃を避ける | 評価額維持 |
これでも実質利回りは年2.3%程度。
NISAでの
非課税・低コストとの差を埋めるには
25 年間の高リターン継続が必須。
NISAと比較したら?
NISAで投資信託を購入する場合で
考えて比較してみます。
比較項目 | RL360° | NISA |
---|---|---|
手数料 | 3%超 | 年0.1〜0.3% (インデックス投信) |
途中解約 | ペナルティ大 | なし (翌年:非課税枠の復活) |
税制 | 満期まで繰越 | 分配・売却益が非課税 |
為替リスク | あり | 基本円建て |
国内保護 | ほぼなし | 金融庁管轄・投信保全 |
NISAの非課税の制度がやはり強力で、
途中休止したり解約するのも
自身のライフスタイルに合わせて可能なので、
初心者はNISA一択ですね。
まとめ
利回りがいい・コストがない
実際の利回りでも
・バランス型
約4.2%(5年)→約3%(10年)
・配当株・高利回り債
約8.5%(5年)→約5.6%(10年)
手数料差し引きでも2%前後
などの謳い文句で説明されますが、
そういった場合は、
上記で紹介したように「真っ赤なウソです」
かなりリスクのある商品なので、
本当に25年という
長距離を走り抜ける体力があるか、
それだけのお金があるか
というところが本音とはなりますので
日本からやる意味はないです。

こんなの誰もやらねえよ!
普通ではやらないんですよね。
ただ知らない・知らせない
ということなんです。
ではどうやってこういった商品を
勧誘してるのか?
というお話を次回させていただきます。
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